八木健弌税理士事務所
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役員報酬の改正の続報3 -2007年05月14日

 役員報酬の改正の続報3  平成19年度税制改正を含む
 
役員報酬の損金算入についての続報です。
 
T 定期同額給与
 
一月以下の一定の期間ごとに毎回同額が支払われる給与:いわゆる毎月の給与です。
「毎回同額」の許容範囲についての詳細が明らかになってきました。
 
1.こんな場合は「同額」といえる?
 
・家賃や保険料、利息などを含むため、厳密に毎月同額ではない場合
 →「継続的に」、「毎月の支給額がおおむね一定」であればOK
 
・会社の分割・合併があったが、実質的な職務内容に変化なし
 →支給額の総額に変化がなければOK
 
・不祥事等により、「一定期間 減棒」等の処分があった場合
 →「企業運営上、または社会的評価への影響上、やむを得ない処分」であり、
  「処分の内容が社会通念上相当のもの」である場合、「減額改定」があったとは
   みなされず、支給金額が損金に算入できる。
 
・父親が急逝し、息子が急遽代表取締役になったため、報酬月額を増額改定した
 →やむを得ない事情による分掌変更であり、その職務内容の急激な変化と、それに相応する
  給与額の変更
であるならばOK
 
2.「改定」が認められるためには?
 
・原則:期首から3ヶ月以内に改定し、その前後の支給額が一定
    3月決算だとして、5月20日の定時株主総会で6月末支給分より増額の改定を決定
    〜5月までは毎月40万円、6月からは毎月50万円で一定
 
 ただし 遡及して支給した分はNG
     上記の場合、4月から上げたものとみなして6月支給額を70万円、7月以降50万円
     とした場合、遡及分20万円は損金算入不可
 
・3月を経過した後に増額・減額があった場合
   
 例1:1〜6ヶ月目まで40万円 7〜12ヶ月目まで50万円とした場合
    →7〜12ヶ月目までの「+10万円」分が損金不算入
    =損金算入できるのは12ヶ月×40万円

 例2:1〜6ヶ月目まで40万円 7〜12ヶ月目まで30万円とした場合
    →1〜6ヶ月目までの「+10万円」分が損金不算入
    =損金算入できるのは12ヶ月×30万円
 
・「経営の著しい悪化」があった場合は期首から3ヶ月を過ぎた場合でも減額改定は可
 
  ただし、「著しい悪化」に限ります。
  一時的な資金繰りのためや、単に目標を下回った、という場合には認められません。
  主要な取引先の倒産や、大事故の発生など、期首時点で予想もつかないような事態が
  発生した場合に限るようです。
 
U 事前確定届出給与
 
 事前に支給時期」「支給金額」を定め、その定めに基づいて支給される役員給与です。
 これにより、役員への「賞与」も損金算入することができるようになりました。
 ただし、一定の事項を記載した届出書を、事前に税務署に提出することが必要となります。
 
・届出の期限:18年度においては、「役員の職務執行開始日」又は「期首より3ヶ月以内
       のいずれか早い日 とされていました。
 
  職務執行開始日とは、原則として定時株主総会直後ということになりますので、3月決算で
  定時総会が5月20日に開催されたとすると、届出の期限も5月20日ということになります。
  しかし、これでは書類を作成する時間がとれないため、「職務を開始する日」を
  「6月1日から」と定め、(定時総会日の翌月初めなど近接した日であれば認められる)
  その日までに届け出れば認められるということのようです。
 
  また、これから始まる「職務の執行の対価」としての支払を「あらかじめ定めたもの」
  なので、前年度分の利益処分的なものとして5〜6月に支払われるような役員賞与である場合は
  認められない可能性があります。
  この場合、「盆暮れなど、従業員への賞与の支給時期と同じ時期」に支給され、
  「毎期継続して同時期に支給している」場合には認められる可能性があります。
 
19年4月1日以降に開始する年度以降については
   
  「届出の期限」は、「定時総会の決議日から1ヶ月以内」「期首から4ヶ月
  のいずれか早い日となりました。
 
  同族会社以外の法人では、定期給与を受けていない役員に支給する給与
  (非常勤役員に対し、年1〜4回程度で支給する場合)は、事前確定の届出は不要とされました。

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