八木健弌税理士事務所
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クライアントの声

 

災害で被害を受けた時の税務上の支援 -2011年06月20日

被災した法人への税務上の支援



(1)被災した会社の商品、建物等の損害額は経費になります
 被災した商品、店舗、事務所、工場等の資産(たな卸資産、固定資産)の損金(経費)になります。被害を受けた店舗・事務所など建物の取り壊しや撤去等のための費用も経費になります。


(2)被災した資産の復旧費用の経理処理は次のようになります
 建物、機械、車両、備品等の固定資産の現状を回復するためにかかった費用は修繕費になります。これは、災害によって被災した資産においても同様です。
 さらに災害の場合には、次のような支出も修繕費として認められます。

 @被災した固定資産に対して、余震などによる二次災害を防ぐための補強工事や土砂崩れ防止工事などを行ったときの費用

 A被災した資産の現状回復費用や上記@のようなケース以外で、例えば、修理代金の明細書に「修繕工事一式」としか記載されていないようなときなど、修繕費か資本的支出(経費にならず固定資産になる)を区分することが難しい場合に、かかった費用の30%



(3)災害によって生じた欠損金は、7年間繰越すことができます

 会社の欠損金の中に、災害で被害を受けた会社資産の損害分が含まれている場合には、7年間にわたって、欠損金を繰越控除することができます。






 ■□■□■ 東日本大震災の被災企業への特例 ■□■□■



 (1)震災によってたな卸資産等に損失を被ったことで、欠損金が生じた場合には、2年前まで遡って法人税
  の還付を受けることができます(一定の限度があります)。還付の対象となる期間等は、次のとおりです。


   @平成23年3月11日から平成24年3月10日までの間に終了する事業年度


   A平成23年3月11日から同年9月10日までの間に終了する中間期間の仮決算よる中間申告


    法人税の確定申告書(または中間申告書)の提出と同時に還付が受けられます。


 (2) 平成23年3月11日から同年9月10日までの間に終了する中間期間において、たな卸資産等
  に震災による損失金額がある場合には、その中間期間の仮決算による中間申告において、
  その中間期間に課される利子、配当等の源泉所得税額で、中間期間の法人税額から控除しきれ
  なった金額(一定の限度があります)の還付を受けることができます。






被災した個人事業者への税制上の支援


(4)被災した商品、店舗等の損害額や現状回復の費用は必要経費になります
 前述(1)の法人の場合と同様に、被害を受けた商品、店舗、事務所等の事業用資産の損害額を必要経費にすることができます。
 復旧費用についても、前述(2)の法人の場合と同様です。






 ■□■□■ 東日本大震災の被災企業への特例 ■□■□■




商品、店舗等などのたな卸資産や事業用資産等が被災した個人事業者には、次の措置が設けられました。

 @損失額を、平成23年分ではなく同22年分(昨年分)の必要経費にすることができます。


 A平成22年分の必要経費にしたことで、所得が純損失になってしまった場合には、同21年分に遡って、所得税の還付を受けることができます(青色申告者の場合)


すでに平成22年分の所得税の確定申告を済ませている場合には「平成22年分所得税の更正の請求」が必要です。確定申告を済ませていない場合は、平成22年分の確定申告で行います。所得税の還付を受ける場合には、所得税の還付請求が必要になります。


(5)災害によって生じた純損失は、翌年以降に繰越すことができます
 純損失の中に、たな卸資産や事業用資産の損失分がある場合で、その金額が大きくて1年では控除しきれないときには、3年間繰越して、控除することができます。



 ■□■□■ 東日本大震災の被災企業への特例 ■□■□■




控除しきれない損失の繰越期間が5年に延長されます(ただし、災害によってたな卸資産や固定資産の10分の1以上が被害を受けた場合)。





被災した個人に対する税制上の支援


(6)個人の住宅や家財等の損害には、雑損控除などが受けられます
 サラリーマンなど個人の場合、被災した住宅や家財等の損害額について、
@所得の雑損控除、またはA災害減免法による税金の軽減免除、のいずれかの方法によって、所得税の全部または一部を軽減することができます。

@所得税法の雑損控除による方法
 雑損控除とは、災害による住宅・家財等の被害額の一定額を所得から控除するというものです。その年の総所得金額から損害額を控除しきれないときには、その損失を3年間繰越すことができます。雑損控除の金額は、次の2つのいずれか多い方の金額です。

 ●(差引損失額)−(総所得金額等)×10%
 ●(差引損失額のうち災害関連支出の金額)−5万円

A災害減免法の所得税の軽減免除による方法
 災害によって住宅や家財の2分の1以上が被害を受けたときに、その年の合計所得金額が1,000万円以下であれば、所得金額によって所得税が軽減または免除されます。


        所得金額         軽減割合
   500万円以下・・・・・・・・・・・・・・所得税の全額
   500万円超750万円以下・・・・所得税の2分の1
   750万円超1,000万円以下・・所得税の4分の1


※一般に、所得金額が500万円以下であれば、所得税が全額免除となる災害減免法の方が有利ともいえます。しかし、雑損控除は、控除しきれない損額を3年(東日本大震災は5年)繰越して控除できるため、所得や損害額の大きさによっては雑損控除の方が有利な場合もありますので、会計事務所にご相談下さい。



■□■□■□■□■東日本大震災の被災者への特例■□■□■□■□■□■□


    雑損控除または災害減免法について、平成22年分(昨年分)の
    所得から適用することができます(確定申告を行っていないサラリ
    −マン等の方も同様です)。この場合、すでに確定申告を済ませて
    いる場合には、「平成22年分所得税の更正の請求」が必要です。
    また、雑損控除を選択した場合で、損害額が1年で控除しきれな
    い場合の繰越期間が5年に延期されます。 
             
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