八木健弌税理士事務所
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機械装置や自動車を廃棄する際の税務上の注意 -2011年07月14日

 老朽化や災害などによって使えなくなった機械設備の廃棄や営業用自動車の廃棄など、固定資産を処分する場合には、税務上、経費にすることが認められています。



 固定資産を廃棄することを、法人税法では「除却」といい、原則として、その帳簿価額を除却損として経費にすることができます。最近の税務調査では、固定資産(特に自動車)の除却について、「除却ではなく、売買等が行われていないか」という観点から厳しくチェックされる傾向にあるようです。固定資産を廃棄する際には、廃棄したことを証明できる資料等を残すことが大切です。



Q1.不用となった機械装置を処分する
 製品の仕様変更によって、これまで使っていた製造用の機械装置が使えなくなったので、処分したいと思います。



A1:業務に使用していた機械装置が、製品の仕様変更や老朽化などによって使えなくなったために処分することがあります。この場合、原則として、その機械装置の除却直前の帳簿価額と撤去にかかった費用等を除却損として経費にすることができます。

※撤去して機械装置にスクラップ価値などがあった場合には、その価額を差し引きます。


【除却の事実を証明できる資料を残す】
 機械装置を除却した場合には、廃棄の事実や、その日付、時期、金額を証明できる資料等を保存しておきます。

★☆★保存すべき照明資料の例★☆★

 ・廃棄の理由・経緯がわかる稟議書、取締役会議議事録
 ・廃棄費用、引取費用などの請求書、領収書
 ・廃棄証明書
 ・機械装置の写真           など





Q2.処分費用が高額なため処分できない

不用となった機械装置を廃棄しようとしたところ、廃棄費用が高額なため困っています。


A2:実際に機械装置を廃棄、解体していなくても、一定の場合には、現状のまま、除却損として経費にすることができます。これは、その機械装置は、実際にあるけれども、「帳簿上はない」状態にしてしまうことです。これを「有姿(ゆうし)除却」といいます。
 具体的には、帳簿価格から、仮に処分した場合のスクラップ価値など処分見込額(貯蔵品になります)を差し引いた金額が経費になります。


 有姿除却ができる固定資産
 @現在使用しておらず、今後も事業に使う可能性がないもの。
 A特定の製品のための専用の金型等で、その製品の製造中止によって、将来も使用する可能性がないもの。



 有姿除却は、今後使用できないことが前提であり、一時的な使用停止や、使用中止後も、いつでも使えるように定期的な整備をしているなど、再利用の可能性がある場合には認められません。



【今後使用する可能性がないことを証明する】
 有姿除却は、不用となった固定資産を処分できずに困っている企業にとって、帳簿上廃棄できるというメリットのある制度です。
 ただし、「後から再使用する可能性はない」という観点から、税務調査でも厳しくチェックされるところです。
 したがって、単に「使用を中止した、使っていない」というだけでなく、実際にその固定資産が残っていても、「今後使用する可能性がない」という点を証明できるようにしておく必要があります。


★☆★有姿除却であることを証明する方法★☆★

●使用しなくなった理由、将来使用しないと結論づけた理由など、有姿除却にした経緯、理由がわかる稟議書、取締役会議事録を残す。

●生産管理日報などで、どの機械でどの製品をいくら生産したかを管理し、有姿除却した機械からの製造がないことをはっきりさせる。

●第三者による機械装置の診断を受け、使用不能であることを証明してもらう。

●機械装置等の重要な部分                   など


Q3.営業用自動車を廃車する

 古くなった営業用自動車を業者に買い取ってもらうおうとしたところ、価値がなかったので、廃車することにしました。

A3:営業用自動車を廃車した際も、除却損として経費にすることができます。
 自動車を廃車するには、陸運支局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)で手続きを行う必要があります。実務では、自動車解体業者などに手続きの代行を依頼する例が多いようです。
 しかし、引き取った業者のほうで、解体処分されず、転売等がされてしまうというケースがあるため、税務調査で「廃車ではなく、転売だったのでないか」という観点から厳しくチェックされることがあります。
 そのため、廃車証明書、廃車届出書などの資料を保存しておく必要があります。廃車でも転売でもなく、従業員や取引先等へ無償で譲渡する(タダであげる)場合には、譲渡した証拠として贈与契約書などを交わしておきましょう。


★☆★保存すべき証明資料の例★☆★
●廃車証明書、廃車届出書
●車検証のコピー、自動車保険証
●自動車税の納税証明書
●手続きの代行を依頼した際の委任状
●車両の引取費用の請求書、領収書
●廃車処分、贈与などを決めた取締役会議事録
●譲渡証明書や贈与契約書               など

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